Friday, January 1, 2016

2016年 最初のProAgeインタビューは、キモノコトハジメを主宰されている、廣瀬友子さんです。
先日インタビューさせていただいた、りえさんから、ステキなひとがいるよ、と聞いていてお話をさせていただくと、初めてなのに初めてじゃない、共通の知り合いがいたりと、やはりこの世界は狭いなーと驚きました。
友子さんはキモノを通じて、何かに気づき、そこから世界が変わっていく仕掛けをしたい、とおっしゃっています。
キモノを通してというのが、すごくステキですよね。
ウエブサイトもなんだか読み込んじゃいます。
そんな友子さんのお話をどうぞ。
□ □ □
*ご自分のことを簡単に紹介してください。
友子さん:実家の母・祖母がキモノの仕立師で、小さい頃からキモノの反物に囲まれて育ちました。機織り機に興味があって、小学校では夏休みの工作で自作するほど。。
大学も染織科のある美大に進んだのに、なぜか現代美術に目覚めて、ヨーゼフ・ボイスの作品を収蔵する美術館に就職。そこが山梨だったので、夫と出会って、25歳で山梨に嫁ぎました。
26歳で長男、36歳で次男出産。長男の嫁で、お舅、お姑さんと同居でしたが、お舅さんは10年程前に、お姑さんは、先日亡くなって、やっと四十九日が終わったところ。
これまで仕事は紆余曲折、グラフィックデザイナー、現代美術洋書の古書販売サイト運営、染織家、キース・ヘリングの美術館に勤めたり、人材教育会社で先生やったり、ギャラリーの手伝いしたり、今は美容学校で美容文化論を教えたりしています。
40歳を前にマイナス思考気味の自分を律したくて(長くなるから割愛笑)、茶道を習い始めました。自信が持てないのは、形式を知らない、身に付いていないからだと知りました。でも形が身に付いても、内面の豊かさがなければ、他者とのコミュニケーションで新しい事や楽しい時間、美しいものは創造できないのだということも知り、結局自分が歩んで来た道が、それほど間違ってもいなかったとも思う日々。茶道は続けています。
3年前から信頼できるパートナーと「キモノコトハジメ」というアーティストユニットをしています。日本の民族衣装であるキモノを日常に取り入れることで、過去の日本人が生活で実践していた日常の小さな創造を取り戻す、そんな仕掛けを作る仕事をしています。これは、限りなく現代美術でいうところのアートの手法ですね。これはすごく楽しいのでずっとやっていきたい。
*おいくつですか? 
友子さん:1967年生まれ 48歳です
*心身共に変化を感じた時期はありますか?
あったとしたら、いつ、どんな変化ですか?
友子さん:30歳頃に、家でできる仕事しながら主婦していた頃、同居の義母に仕えて全部いうなりだった時期があって、長男の嫁というスケールモデルに自分を追い込みすぎて、激しい円形脱毛症になりました。その時、髪も肌も本当にボロボロになった。
少しづつ義母との関係を捉え直しながら、自分の人生を見つめて回復してきて、40歳目前、茶道を始めた頃かな。
次男も小さいのに、少し遠い美術館に勤めていて、学芸職だから、定時では帰って来られない。家族からも大反対されたり、義母との関係も難しくて、再び身体も心も結構大変だった。
家族よりも外で自分の可能性に期待してくれている現場でバリバリ仕事してみたかったのに、それを許してもらえなくて、頑張りすぎて結局破綻寸前。
何が大事なのかって、家族や自分だ!ということで仕事を辞めて、家庭を仕事への情熱同様回すようになったら、いろいろうまく行き始め、外で働くほどじゃないけど、主婦傍らでもできる仕事もポチポチ入ってきて、家庭もゆとりを持って廻る様になりました。この頃から、楽しんでやらせてもらっているという充実感がエネルギーになっていると確信を持つ様になって、ストレスは感じなくなりました。
また、ご縁で運ばれて来る仕事や出会いが増えたように思います。女性は何でも受け入れて、しなやかにのびのびと変換して出力できる生き物だと思うようになりました。
*ProAge(今の自分を楽しんで生きる)という考え方について、感じることを話してください。
友子さん:先にも書いたように、運命の巡り合わせで目の前に現れ、感性のアンテナがキャッチしたことは、なんでも楽しんでやってみると、覚醒するし、自分が更新されていく感じがします。
アートの畑に居たので、アーティストはそういう仕掛けを作って、世の人の精神に覚醒をもたらすと思っているけど、生活・暮らしを創り出している女性達がそういう明確な意識を持って生き始めたら、世界はもっとしなやかに楽しい場所になると思います。また、自分も慎ましくもそういう風にしなやかに生きてゆきたいです。
*ライフワーク、人生の中で自分の仕事だと思うことはなんでしょう。
友子さん:ずっと未来の事はよくわからないけれど、今はキモノコトハジメを通して「日常の中の小さな非日常に気づくような仕掛け」を発信してゆきたいです。
そして、それをきっかけに目覚めちゃった人たちがどんどん新しい創造を生み出していくその様を嬉しく楽しく拝見したい。また、アートに関わる事でご縁がある事はサポートしたりもしてゆきたい。美しいものだけを見て生きる事を仕事にしたい。笑!でも結構本気(笑)
*暮らしの中で好きな瞬間は?
友子さん:美味しいものをちょっとだけいただく家族と囲む食卓。
ストーブの鉄瓶でチンチンに沸いたお湯で点てたお抹茶を美味しいお菓子でいただく時(これは、アメリでいうところのクレームブリュレ的な。笑)
キモノを着付けていく時。
山の稜線を感じながら一人で車を運転している時。
*あなたが素敵だな、と思う人を教えてください。どういったところが素敵と思うかも、教えてください。
友子さん:トラックスのえっちゃん(。。。はもう先にインタビューにのっちゃったね)
日常の中で上質な創造を紡いでいるお茶仲間でお友達の齊藤恵美子さん。ご主人も息子さんもアーティスト。佇まいも、会話も、いただくお手紙も、とにかく彼女から出力されるものの全てが素敵。
あと、キモノコトハジメの相方の阪野ルリコ。
彼女のしなやかな生き方とか女性としても尊敬している。
信頼できるパートナーです。




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